
マチュピチュ・インカトレイル・レインボーマウンテン登頂記|聖なる谷から標高5,000mの絶景へ
マチュピチュ・インカトレイル・レインボーマウンテン登頂記|聖なる谷から標高5,000mの絶景へ
2025年10月18日、マチュピチュ遺跡とレインボーマウンテン『南米ペルーハイライト9日間』に添乗で初南米に足を踏み入れました。
1. 旅の洗礼は、北米の空の下で
成田を出発した私たちは、期待と少しの緊張を胸にロサンゼルスへと降り立ちました。
しかし、南米への道はそう簡単には開かれません。ロサンゼルスでの入国審査は大混雑。
遅々として進まない列にちょっとイライラ。結局、入国までに2時間を要しましたが、
私たちにはトランジットに9時間という長い時間が確保されていたので(苦笑)全く問題なし。
次なる難関は、クスコまでの荷物ハンドリングです。
「タグは最終目的地のクスコになっているが、米国入国時は必ず一度ピックアップが必要」というルール。
入国に時間がかかりすぎて荷物がターンテーブルにない!!
あちこち探して全員分見つかりました。
リマまでの飛行機搭乗手続きは3時間前から。まだまだ時間があるので椅子を確保して時を過ごす。
再度出国の際、数名のお客様がトランクの傷などで免責のサインを求められるなど、波乱の予感が漂います。
そして、ようやく搭乗しリマへ。
リマからクスコの乗り継ぎでも荷物を受け取り預け替え。
まだまだ目的地には到着せず。2時間ほど飛行機に乗りようやくクスコ到着。
クスコ到着後、さらなる試練が待っていました。お客様のトランクが激しく破損していたのです。
確認すると、預けた時点で既にあった亀裂が悪化した様子。さらに不幸なことに、補償に不可欠なタグを既にゴミ箱へ捨ててしまっていました。
※預け荷物が確実に手元にあり問題ないと判断するまではタグなどは捨てないように気を付けましょう
2. 予定変更、そして雨の「聖なる谷」
クスコ到着の遅れを取り戻すため、スケジュールを急遽組み替えることに。
16時にクローズする「オリャンタイタンボ遺跡」を最優先にし、
インカの農業試験場「モライ遺跡」は入場こそしたものの、全景を眺めるにとどめます。
「オリャンタイタンボ遺跡」では標高も高く、いきなり歩き始めたせいか息切れしたり
そこまでのくねくね路で体調を崩してしまうお客様も。
実は遺跡観光はかなりの体力を要します。侮ってはいけません。
石段を上ったり下りたり、標高も3000m前後と高所の為無理もありません。
インカの農業試験場「モライ遺跡」
アンデスの日は釣瓶落としです。「マラス塩田」に到着したのは、まさに日暮れ間際。
追い打ちをかけるように激しい雨が降り出し、辺りは一気に真っ暗になりました。
そろそろ雨季も近づく季節。毎日雨が降るタイミングが。
1泊目の宿に辿り着いたときは雨も激しくなってきました。
到着後はトレッキングに向けた「自己責任の誓約書」へのサインをすることに。
レインボーマウンテンを含む高所、そして危険箇所。万が一の際も個人責任となるという文言に、
これから向かう場所の厳しさを再確認します。
マチュピチュへ持ち込める荷物は最大8kg。水2本を入れることを考えれば、実質5kgまで。
「何を持っていき、何を置いていくか」。お客様と一緒にパッキングを吟味しながら、
私たちは「文明の利器」を少しずつ削ぎ落とし、山の民へと姿を変えていきました。
ようやくベットで寝られる~シャワーを浴びられると思ったのもつかぬ間明日の準備です。
3. インカ・トレイル、徒歩でしか行けない秘境へ
3日目。早朝5時半の朝食、6時半出発。オリャンタイタンボ駅へ。
オリャンタイタンボ駅から列車に乗り込み、「104km地点」で下車します。
テレビや雑誌などでよく見かけるあの青や緑の電車が目の前に。
世界中からマチュピチュに観光に行く旅行者が集まっていました。
珍しく定刻に出発し、定刻に「104km地点」に到着。
ここからが本格的なインカ・トレイルの始まりです。
ゲートで入場許可書とパスポートを提示し、トイレに行き準備。
トレッキングには、ガイド、サブガイドに加え、ポーターたちが同行してくれました。
彼らが担いでくれるお弁当BOXを見て驚きました。中にはなんと瓶入りのジュースまで入った大きな箱。
これを自分で背負って登るのは不可能です。ポーターたちの力強さに感謝しつつ、約3時間半の登路に挑みます。
このルートには、道中に現れる二つの遺跡です。ガイドが誇らしげに語りました。
「ここは、マチュピチュよりも人の目に触れていません。
だから、当時の石組みの色彩がそのまま残っているんです」
その言葉通り、風化を免れた精巧な石組みは、まるで数百年前に石工たちが作業を終えたばかりのような生々しさを持っていました。
観光地化されたマチュピチュ本隊では味わえない、本来のインカをそばで感じることができた気がします。
それにしても暑かった。
寒さ対策ばかりしていたのですが、この暑さは異常だったようです。
途中、キャンプ地でトイレ休憩をしインカトレイルを進む。
4. 太陽の門での「誕生日」の奇跡
息を切らしながら歩き続けた数時間。ついに、最後の急階段を登り切り、「太陽の門(インティ・プンク)」へ。
そこから眼下に広がるマチュピチュの全景をひと目見た瞬間、それまでの苦労は全て吹っ飛びました。
そこで、トレッキング中に抜きつ抜かれつ歩いていた一組のご夫妻と再合流しました。
聞けば、なんとご主人が今日、誕生日を迎えられたとのこと。「おめでとうございます!」
誰からともなく拍手が起こり、マチュピチュをバックに全員で集合写真を撮りました。
見ず知らずの他国の人と、インカの聖地で喜びを分かち合う。これこそが旅の醍醐味です。
しかし、太陽の門からマチュピチュのゲートまではまだまだ石畳の古道歩きをする必要が。
最終のシャトルバスに向け、17時30分にギリギリ滑り込み。
ホテル到着後、おしゃれなホテルで夕食。
5. マチュピチュ山とワイナピチュ、二つの頂へ
4日目、朝4時半。ホテルでビュッフェでしっかり朝食を食べて、小雨降る中、マチュピチュ村を散策。
シャトルバスの行列に並ぶ頃は雨でしたが、ゲートに到着するころには雨も上がりホッとする。
繁忙期にはシャトルバスは2時間待ちと聞いていましたが、早めの行動が功を奏し、8時過ぎには登山口を通過できました。
遺跡内にはトイレがないため必ずトイレを済ませる必要があり、チップを支払う。
係の人がいてちゃんとお釣りもくれるし、レシートを渡されるのには驚く。
30分ほど遺跡内を歩きいよいよマチュピチュ山の登山口へ。
累積標高1,000mを超える過酷な一日です。 マチュピチュ山(マチュピチュ・モンターニャ)3061mへの登頂。
山頂から見える遺跡は、まさに「空中都市」の名に相応しい、断崖に浮かぶ奇跡の造形でした。
予定通り下山し、遺跡内の観光を。
※実は遺跡内ではコマーシャルをすることがNGとされていてYamakaraの旗を広げるのは×。世界遺産内は厳しいですね。
マチュピチュには遺跡内の観光ルートがいくつかあり、午前午後、どのルートなのか?を予約し、勝手にルートを変えて歩いたり登山をしたりすることができないため、
3日間でインカトレイルを歩き、マチュピチュ山とワイナピチュに登り、遺跡を観光はぜいたくなプランでした。
遺跡内であった日本の他のグループのほとんどは遺跡観光もしくは⁺ワイナピチュ登山のみ。
ホテルに戻るとシップを貼っている観光客も多く、やはり遺跡観光はハードです。
※遺跡内の石段の段差があまりにも高く、昔の人は足が長かったのね?なんて思っていましたが、あの段差は荷物や、その当時生贄を運ぶリャマやアルパカが歩きやすいように作られた段差だったそうです。
下山後昼食を村でとり各々温泉に行ったり買い物をしたりして夕食前のひと時を堪能しました。
マチュピチュ村(アグアスカリエンテス)の温泉
「バニョス・テルマレス(Baños Termales)」は、
村のはずれにある人気の公共温泉です。
硫黄の香りがする温泉で、4つのプールがあり、
フリータイムを使って皆さん温泉に。
翌5日目は、より鋭利な岩峰「ワイナピチュ」へ。
前日のマチュピチュ山に比べれば距離は短いものの、垂直に近い石段が続くスリル満点のルートです。
ゲートを超え、少し歩くと後ろにそびえる山があり、いったん下ってから登り返します。
なかなか足幅の合わない階段状の石段を登ります。
残念だったのはこの日は午前中はずっと雨。
下山時は違う道を通り細~い穴を抜けていきます。ザックが引っ掛かり抜けられず焦ったりw
本来であれば目の前に天空の都市が…
マチュピチュ山とワイナピチュの両方を登った感想は、
「ホームページの難易度表記、マチュピチュ山の方が大変だと書き換えるべきですね」とお客様。
なかなか両方の山に登れる企画はないためとても貴重な経験をすることができました。
予定よりも早いシャトルバスに乗車できたため、マチュピチュ村でお買い物タイム。
下山後、電車に乗りクスコへ戻ります。
いったん駅前で解散し最後のお買い物タイム。
電車に乗り込む際はザックの他ホテルに預けた荷物にまたまた大きなお弁当とお土産で両手がいっぱいに。
ホテルが用意してくれたアボカド入りのラップサンドがおいしくて全部食べてしまいました。
帰路の電車内ではオーストラリアからのバックパッカーと同席になりました。
彼はインカトレイルを全部歩き切ったそうで、2026年の春には日本にやってくる予定。
熊野古道がおすすめだよと話し、なぜか?オーストラリアの家族に私たち日本人をムービーで紹介したり
国際交流?をたのしみました。
オリャンタイタンボ駅に到着してバスに乗り換えクスコのホテルへ。
雨が降ったりやんだりの中、車窓から虹を何度も見ることができ明日への期待が膨らみました。
ホテルは旧市街にあり繁華街へは少し歩く必要がありますが、近くのスーパーなどでお買い物。
「コカ」が入っているものは持ち帰れないからとみんなでこれは買ってもよいか?と吟味w
6. クスコの夜、そして「吸うアロマ」
クスコのホテルに戻った私たちを待っていたのは、南米らしい(?)アバウトな対応でした。
夕食の際、フロントでちょっと頭が痛いと伝えたところ「コカ茶」はカフェインが強いので寝られなくなる。
標高が高くなるにつれ、夜眠れなくなる方には「ムニャ茶」がいいよと勧められ、
人数分いただきみんなで飲んでみることに。
歩行中はガイド推奨の「アクアフローラ」を各々がマチュピチュ村でゲット。
使用方法は手に取り、鼻から吸い込むように。
ダイアモックスを服用したり、夜のうちにコカの葉を煮出し、ペットボトルに入れて持って行ったり、
それぞれ工夫して高地順応に努めました。
7. 標高5,000m、極限のレインボーマウンテン
6日目。いよいよこの旅の最終ミッション、ヴィニクンカ(レインボーマウンテン)です。
午前5時出発。朝食用のお弁当を配り、バス内で体力を温存します。
標高4,800mの駐車場に降り立った瞬間、空気の薄さに眩暈がします。
登山口と途中2カ所トイレもあり、あと数年でこの辺りはもっと開発されてしまうのでは?と
ゆっくり景色を楽しみながら登っていく。馬に乗る人やモーターバイクなどで山頂付近まで行くツアーも。
1時間半後、辿り着いた先には、現実のものとは思えない七色の山肌が広がっていました。
サブガイドを先頭に、さらに高い頂へ。強風の中、アルパカと一緒に写真を撮ったり、
中には「アルパカの肉を食べてみたい」と笑うタフなお客様も。
標高5,000mを超えてなお衰えない皆さんの好奇心に、圧倒される思いでした。
天気が悪くなると雪が降ることもある山頂付近。雪が積もっていたらあの景色を見ることができなかった。
予定よりも1時間以上早く下山してきた皆さん。
帰り際、ガイドの連絡ミスでお弁当が用意されていないハプニングもありましたが、
「それならここでゆっくり食べよう」と皆でレストランのチキンライスを囲みました。災い転じて福となす。ア
ンデスの不便ささえも、一行は楽しむ余裕を持ち始めていました。
8. 旅の終わりに、アンデスの風を聞く
最終日、クスコの街で「12角の石」を眺め、日本人経営のお土産店「ルナ」で最後のお買い物。 クスコからリマへの便が機内で1時間待機、さらにリマでの出国審査後の厳重な手荷物検査で水が没収されるなど、最後まで気の抜けない展開でしたが、お客様の瞳には確かな自信が宿っていました。
ロサンゼルスでの入国審査後、お客さんのトランクはついに車輪を失い、無残な姿になっていました。
「このトランクも、私と一緒にペルーを戦い抜いてくれた証ね」
このあと続くcontinuará
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